のりPの保釈会見で世の中が騒いでいる、そんな中、日本の物作りの高度な信頼性と先端技術の技術実証が宇宙空間で行われています。それは国産初のH-IIBロケット試験機による宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証です。
国産初の補給物資を運ぶ宇宙ステーション補給機(HTV)の打ち上げはイシャエビさんのブログにも紹介されていましたが2009年(平成21年)9月11日2時1分46秒種子島宇宙センターからH-IIBロケット(全長56.6m重量531t)で打ち上げられ
本日約一週間を費やし、国際宇宙ステーション(ISS)に9月18日午前7時26分に結合しました。
今回のH-IIBロケットはH-IIAロケットの技術を引き継ぎ、第1段のエンジンにH-IIAロケットのエンジンLE-7Aを2基搭載すること(メインエンジンのクラスタ化は日本のロケットでは初)。で推力が2倍の新型エンジンの開発に成功し、日本で最大の能力を持つロケットで有りながら開発期間とコストを大幅に削減しています。
(H2Bの開発費は約270億円で9月の打ち上げ費約147億円と合わせて計約417億円。開発費が約1250億円だったH2Aと比べ、大幅な低コストを実現した。)
今回H-IIBロケットの開発は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業(MHI)の官民共同で開発され民間企業の物作りのノウハウが結集されています。
また、宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle: HTV)は、日本が開発する、国際宇宙ステーション(ISS)へ食糧や衣類、各種実験装置など最大6トンの補給物資を運ぶための無人の輸送機で高度400km付近を秒速7.7kmの高速で飛行している国際宇宙ステーションISSに、総質量約16.5トン長さ10m直径4.4mのHTVが、主エンジン4基(内2基は冗長系)と姿勢制御用エンジン28基(内14基は冗長系)を使って繊細にコントロールしながら自動で接近し、国際宇宙ステーションISSから10m離れたところで相対的に停止します。これは世界的にも画期的な技術で相対停止後、国際宇宙ステーションISSのロボットアームを用いてISSに結合されます。
そして、ハッチを開き補給物資をISSに送り届け、補給を終えた後は、用途を終えた実験機器や使用後の衣類など不要品を積み込み、11月3日に国際宇宙ステーションISSより離脱し大気圏へ再突入し焼却処分されます。国際宇宙ステーションISSに結合中は、ISSの搭乗員が中に入って船内用物資を移送することができます。
早朝4時からNASAのライブ映像が宇宙航空研究開発機構(JAXA)を通じてネット配信されていましたので見ていましたが、ロボットアームを用いて宇宙ステーション補給機を午前4:46分にルーマニア西部上空で把持し、午前7:26分に国際宇宙ステーションISSに結合されました。
今回のミッションの成功で国際宇宙ステーションISSに重要な補給物資の運搬手段として宇宙ステーション補給機(HTV)の打ち上げは年に1~2回行われ、国際貢献に向けた重要な任務を担っている宇宙開発に、多大な貢献が期待されています、また、H-ⅡBロケットが、H-ⅡAロケットと並ぶ我が国の基幹ロケットとして、今後、国際市場で大いに活躍出来ると思いますし、日本が独自に開発した技術が蓄積され、新たな有人宇宙船の打ち上げの可能性に布石が打たれ日本の宇宙開発の新たな扉が開かれた瞬間だと思いました。
写真の提供「宇宙航空研究開発機構提供」及びNASAテレビ